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【買取りの話が嫌いな理由】
カテゴリ:不動産の事  / 投稿日付:2024/02/26 20:12


不動産仲介業をしていると「なにか買えそうな物件ありませんか?」ってよく聞かれるし、業者同士でそういった会話をしているのを頻繁に見かけます。


不動産会社や住宅会社が大きくなっていくのって、基本的には【買い取りをしていくから】。これは間違いない。真面目にやっている普通の仲介業でしたら(情報の囲い込みとかぜず)、仲介手数料って1件あたり数十万~百数十万円。年間で何十件も仲介する訳ではありませんのでね。

一方、買取りしてリフォームして売る・古家付き土地を買い取って更地にして売るとなれば、1件あたり数百万円の利益を出していきますから、年間で数件の買取再販をすれば結構な利益になります。


なので多くの不動産会社が買い取りに走るというのが現在の不動産業界(仲介だけではやっていけないからという理由もあるでしょう)。



で、ここからが本題ですが、私はこの「何か買い取れる物件ない?」という会話が嫌いなんです。格好つけてる訳でもなく本当に好きじゃない。


私の中で買取りがOKのケースはこの3つ。

①売主様の方から買い取りを望んでいる。
キチンと市場に出して販売活動しているけど、なかなか売れない。
③土地の場合ですが、面積が大きすぎて一般では買い手がつかず・・・業者が買い取って3区画以上とかで販売する場合。


①と③は分かりやすい。①なんかは私も過去に何度か経験していますが、事情だけは確認して、良い条件で買ってくれそうな業者を探します。


②って一般のお客様には分かりにくい部分だと思いますが、価格も相場で(または相場より下げてでも)売り出しているけどなかなか売れなかったら、かなり価格を下げてでも買取りしてもらうのは仕方ないと思います。


でも、本当にキチンと販売活動していたら・・・が前提になります。

業界の中にいてるとよく見えるのですが、売主様から売却を依頼された不動産会社が最初から買取りありきで動いている事が多いんですね。パッと見では、ネットに掲載したり、レインズに登録して販売活動をしているようで、裏では情報を止めて売れないようにしている

しばらくして「なかなか売れませんね」という話から、「●●●●万円で買う人がいてます。不動産会社なんですけど、思ったより反響がよくないので売りませんか」みたいな話の持っていき方。


私が「何か買い取れる物件ない?」が嫌いな理由はココにあります

不動産会社だけの都合で、買い取って売れた!成約御礼!をしている裏側では、損をしている売主様や普通に買えていたのに買取された事によって余計な金額を支払らわなきゃいけなくなった買主様が存在するから。


不動産仲介って地元に根付いてする仕事だし、エンドユーザー間で売買をしていくのが鉄則だと思うんです。エンドユーザー同士で取引を活性化させないと意味がない。


当社は今まで13年間、買取りというのを一切せずに、仲介と建築提案だけでやってきたのは実はちょっと自慢できる部分。これからも一般のエンドユーザー間で良い取引・喜んでもらえる取引を目指して頑張っていきます。

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