カテゴリ:住宅・建築(リフォーム・新築の事) / 投稿日付:2023/10/23 19:54
まだ先の話ではありますが、将来の住宅建築・リフォームに影響が出てくる可能性がかなり高い法改正について。
2025年4月の建築基準法の改正が予定されており、【4号住宅の特例が見直しされます】。
4号住宅?ってなられるかと思いますが、今回のブログでは簡略化して書いてみますね。
今まで、木造の2階建てで面積も大きくない住宅は確認申請を役所に提出する時に、構造計算は必要なかったんです。それが2025年からは必要になってきます。
現在国は省エネルギー住宅の普及に注力していまして、今後義務化されていきます。それに伴って、断熱材の量・密度UPや太陽光発電を搭載する住宅が増えてきますので、建物重量が重くなる。なので、木造2階建ての一般住宅でもキチンと構造計算などを行っていきましょうという方針。
新築建てる時も省エネ住宅による価格UPだけじゃなく、構造計算料などの申請費も上がってくる予想になります。
まぁこれはいいのですが、「やっかいかな」って思っているのがリフォーム。
今までは建物はそのままで、屋根・外壁の全面リフォーム・間取り変更を伴うリフォームは確認申請は必要ありませんでした。
それが2025年4月から、屋根の吹き替えやサイディング外壁などの貼替、間取り変更を伴う大規模なリフォームの場合は確認申請を出さないといけない可能性が大。
今までは可能だったリフォームが出来ないという事も出てくるかもしれませんし、確認申請に手間と費用もプラスになってきます。こうなったらリフォーム業界は特に大変になるかもしれませんね。
マイナスっぽく書いていますが、これから優良な住宅をストックしていく・優良なリフォーム会社が残る、という事は非常にいい事だとも捉えられます。
でも構造計算もして確認申請を出すって事は、リフォームする前の現状の住宅をまずは調査して計算しないといけない訳でしょ。建てた時の図面を残しておられない方も結構いらっしゃいますし(リフォームするって事は古い建物である事が多い)、残ってたとしても構造計算できるまでの図面じゃないしね・・・・・(汗)
現地調査を綿密に行って、構造計算しなおして確認申請を出すとなると、かなりの時間と費用が必要になってきます。リフォーム工事が始まるまでに、確認申請書作成や許可に1~2ヵ月、申請費用が50万円とかヘタしたら100万円以上かかるというケースもありえるんじゃないかも。
中古住宅を流通させようとする方針と優良な住宅を増やしていこうとする方針は、なかなか相反する部分もあり難しいだろうな。個人的には新築はOKにしても、中古住宅まで法律として固めるのはまだ行き過ぎな気もしますが・・・。
大規模リフォームがどうなっていくのか?まだ法律や対応が見えない部分も多いですが、大きな関心事です。
公的な申請・許可を抜きに考えると、中古を買って・リノベーションして住みたいって方は2024年度中に買った方がいいのかもしれません。