カテゴリ:不動産の事 / 投稿日付:2022/12/05 12:21
茨木市でもたまに売りに出る【定期借地権マンション】。
はて、どういう事?って思われる方もいらっしゃるかと思いますので、説明します。
まず基本として、ほとんどの方が探されているのは所有権のマンションです。住戸は自分の物、土地と建物のエントランスや廊下などの共用部分は住民の皆さんで共有という形です。
一方、定期借地権マンションは、住戸は自分のもの、建物の共用部分は住民の皆さんで共有。建物の部分は一緒なんですけど、土地が借地(土地の持ち主が別にいて、その所有者に期間を決めて借りている)という形になります。
ですので借地期間がくれば、マンション全体を解体して更地にしてから、土地の持ち主に返すんですね。そういう契約になっています。
茨木市で借地権マンションで売りに出てくるのは以下の3つ。
【ローレルコート茨木レジデンス】
・茨木市下穂積1丁目4-7(イオンの向かい)
・平成24年建築
・借地期間満了は2073年3月 →残存期間は約51年
【ロイヤルアーク茨木】
・茨木市松ヶ本町5番28号
・平成12年建築
・借地期間満了は2051年3月 →残存期間は約29年
【TATディナスティ茨木大池】
・茨木市大池1丁目14番4号
・平成13年建築
・借地期間満了は2051年6月 →残存期間は約29年
こんな感じになってます。おおむねマンションが新築されてから50年~60年の借地期間が一般的です。
ここで注意事項は、借地である事・解体して返還する事の2点。
なので管理費・修繕積立金以外にも、月々の支払いが必要な項目が増えるんですね。
それは「借地代」「解体積立金」。
ちなみに3つのマンションのそれぞれの月々支払い費用は、約70㎡台の住戸面積だと
【ローレルコート茨木レジデンス】
・借地代 13,000円
・解体積立金 2,000円
【ロイヤルアーク茨木】
・借地代 16,000円
・解体積立金 800円
【TATディナスティ茨木大池】
・借地代 14,000円
・解体積立金 8,000円
となっていて、結構バラバラだったりします・・・
あとの確認事項としては、3年毎に借地代の見直しがあったり、新築時に必要だった借地の保証金はそのまま含めて売買されるという事かな。
ここから、売出し価格についての考え方ですが、もちろん普通の所有権のマンションよりは安くなります。土地が自分のものではないから当然。まず70㎡台の住戸で、現在の相場を書くと
【ローレルコート茨木レジデンス】3,000万円前後
【ロイヤルアーク茨木】2,000万円台半ば
【TATディナスティ茨木大池】1,000万円台後半
普通のマンションと比較すると、1,000万円からは安い相場になっています。
でもね考え方次第ですが、月々の支払いが2つ余分にあるでしょ。大体ですが、20,000円くらいは必要になります。借入にしたら800万円ほどの住宅ローンを組むのと同じ支払い額。
最終的な所有物にはならないので、800万円以上の価格差がないと買主さんとしたら納得はできないのは当然ですので、800万円+@で1,000万円以上の価格差は出てきますね。
こんな書き方はなんですが
・残存期間と寿命で余裕がある方
・遠い将来手放すかもしれなくてそれまでの間は賃貸ではなく分譲クラスのマンションに住みたい
・将来住まなくなった時は残存期間は賃貸に出そう
みたいな方向けかと思います。