ホーム  >  茨木市【不動産・住宅の舞台裏】ブログ  >  不動産の事  >  不動産を知るシリーズ【購入編~建物を知ろう~】

不動産を知るシリーズ【購入編~建物を知ろう~】
カテゴリ:不動産の事  / 投稿日付:2021/03/12 09:45


不動産についてよく知ってもらおう!シリーズが続いているこのブログ。
今回は購入編【新築一戸建て・建築条件付き土地の建物について】。知って頂きたいという主旨ですので辛口なコメントが多くなりますが、そこはご了承くださいね。




完成している新築一戸建ての横を通る時によく思うんですよ、「この家が坪60万円もするのか・・・」って。不動産業界は当たり前のように新築の坪単価を60万円くらいに設定していますが、お客様はここをまず疑った方がいいです。



たとえば、土地30坪・建物30坪の新築一戸建てで、相場が4,200万円前後っていうエリアがあるとします。そこに建てる新築は全部がその相場になるでしょうか?建物性能によって価格差が出てこないと普通はおかしいんです。

物件Aは外壁仕様・断熱・気密にもある程度対応していて4,300万円。
物件Bは建築基準法をクリアしているだけなのに4,200万円。
不動産業界って、こういった差を理解せずに一括りで相場判断している傾向があります。

*本音で書くと、営業マンが住宅を知らなさ過ぎて差を分かってないだけですが・・・、他に(ストレートに言うと)外観や設備仕様なんかは後々の話でいいくらい



全国展開してるような建売会社の建物で、相場が4,200万円のエリアなら4,000万円切った価格帯でバランス取れるんじゃないかと思います。

営業マンの説明の仕方で書いてみると
①「このエリアは相場が4,200万円位ですので、この物件はドンピシャですね」
②「このエリアは相場が4,200万円位ですが、この建物の性能・仕様から判断すると3,900万円くらいになってちょうどだと思います」

②が正解ですね。不動産営業マンはこのくらいの判断をして、お客様に説明すべきだと思います。その為には一般的な建築知識(ハウスメーカー・建築事務所・工務店の差、高性能住宅と一般住宅の差など)を持ち合わせていないといけない仕事なんです。



建築条件付き土地や不動産会社が分譲している新築でも同じですね。

建物の坪単価60万円が多いと書きましたが、販売の仕組みを説明すると、土地を仕入れた不動産会社はそこに建てる建物を工務店に発注します。その発注する金額は高くても坪単価40万円~45万円くらいじゃないでしょうか(仕様性能や年間の発注棟数などで差が出ると思います)。
その金額に坪当り15万円とか利益を乗せて、お客様に販売している計算になりますね。という事は、元々の坪単価40万円~45万円の建物性能がどんな家か?という判断ですね。建築基準をクリアしているだけの建物なのに、エリアの新築相場くらいになっているのはちょっと考え直すべきポイントになります。



どちらにしろ、【相場~価格~建物性能】というのはミックスして判断しないといけません。簡単に説明するだけの営業マンなら、突っ込んで聞いてください。

・この建物の耐震?断熱の材料・厚みは?気密は考えている?換気性能は?
・じゃあその内容は一般的な住宅なのか?それとも高性能住宅の部類なのか?
・坪単価60万円に見合う建物になっているのか?

こういった資料をキチンと出してもらって、説明を受ける様にしないといつまで経っても不動産業界の住宅に対するレベルが向上していかないと思うんです。



この場合、【相場】っていうのをどの位置に持っていくのかですよね。土地だけなら分かりやすいんだけど、建物もひっくるめて話するからややこしくなる(不動産会社に取ったら都合が良くなる)。
新築一戸建てで販売されていたら、土地価格というのを聞いて、建物価格を算出してください。その建物が価格に値するのか?この確認作業をしっかりと行ってください。



なかなか難しいかと思いますので、営業マンに資料を用意してもらって(仕様書・断面図など必ずありますので・・・なかったら逆にヤバイ)、説明を受けましょう。仮に説明できない・してくれないなら、止めておいた方がいいと思いますよ。

ページの上部へ