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【2025年からリフォーム時の確認申請は?】
カテゴリ:住宅・建築(リフォーム・新築の事)  / 投稿日付:2024/02/14 11:17


以前にも書いた事がある【2025年からリフォームにも建築確認申請が必要になる】

いう記事。まだ改正予定?って事みたいですが、もうあと1年位。一体どうなるんでしょう・・・


ものすごく簡単に書くと、主要構造部のリフォーム・間取り変更・外壁や屋根のリフォームといった大規模リフォームが対象という内容です。



でも建築確認申請を出さないといけないという事は、現状の建物の図面が必要になるんですね。旧耐震時代の建物なら「そもそも建替えしてもいいんじゃない」って話ですが、新耐震時代(1981年6月以降の建築確認申請)の建物で、図面が残っている・構造も含めた図面が残っているという人は少ないと思うんです。


そうなると、現在の建物の構造や断熱を把握する為にかなりの部分の解体工事が必要になってくるので、ちょっと現実的ではない気がするんですよね。本来リフォームする気もなかった部分まで、建築確認申請をするために工事しないといけないというのはどうなんだろう。



国としては省エネルギー・耐震性の高い住宅を残していこうという方向に舵をきっているのは明らかなので意味は分かる。そりゃ断熱・耐震性を高めた方が良いのは当たり前で、そして現状を把握して、図面を作成するのも重要。

良いのは分かるんだけれでも、義務というのはやり過ぎている感が残ってしまう・・・



極端な話、古民家に住みたいって時はどうなるんでしょうね?

茨木市ではそういった古民家という物件は少ないのでレアなケースではありますが、大規模リフォームして住むという選択が非常に難しくなるのは想像できます。


ホームインスペクションがだいぶ認知されるようになってきて、中古住宅の流通をスムーズに促進しようという流れもある中で、「価値がある」とお客様が判断して気に入った中古住宅も買いにくくなるんじゃないだろうか。そんな懸念が出てきます。


断熱性能が良い住宅を残していこうという政策は省エネルギー時代には必要です。でも、どういった中古住宅を選ぶのか?どこまでリフォームしたいのか?というのはお客様が自由に選択する余地があった方が不動産市場は活性化すると思います。



あとは築年数によっても判断が変わってくるとも思う。

1,990年建築の物件を購入するのか、2010年建築かでも判断が変わるんじゃないかなぁ。築100年の家が現役で住み継がれる海外とは違って、新築神話が根強い日本。1990年建築の中古なら現在で築34年目なので、仮にリフォームして15年住んで売却したとしてもその時は建物自体は築40年。「建物の価値はほぼ無いので、もう土地価格のみやん」となれば、建築確認申請出して、リフォーム工事をするまでの保管資料としての価値を見出せない気もする。



ちょっと後ろ向きの考え方かもしれませんが、こういった事は2025年以降に不動産・住宅市場が判断していってくれるでしょう。

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