ホーム  >  茨木市【不動産・住宅の舞台裏】ブログ  >  不動産の事  >  【マンションの修繕積立金について新たな基準】

【マンションの修繕積立金について新たな基準】
カテゴリ:不動産の事  / 投稿日付:2024/02/24 13:58


国土交通省が「マンションの修繕積立金について、段階的に引き上げる場合の増額幅を、当初額の約1.8倍まで」とする基準を設ける方針を固めたというニュースがありました。

理由は、増額幅が大きすぎて住民の合意が得られず、積立金が足りなくなる事態を防ぐのが狙い。



「基準案では、改修に必要な額を計画期間の月数で均等に割った額をベースに、当初の額を低くしすぎないよう下限はその0.6倍、上限は1.1倍とする。当初額が下限なら、増幅額は最大で約1.8倍になる計算だ」

ベースとは・・・改修(修繕)に必要な額を計画期間の月数で均等に割った額

長期修繕計画で、30年間で4億円の改修費用がかかるとします。1年間で約1,330万円が必要。1ヵ月だと約110万円強になる計算。
総戸数が50戸のマンションだと、1戸あたりで月額の修繕積立金が平均で約22,100円必要になります。

*実際は1戸あたりではなく、㎡数あたりの計算になっています。



分かりやすく専有面積70㎡の住戸でベース金額が20,000円だとすれば、今回の基準では、新築分譲の設定額の下限はベースの0.6倍だから、12,000円が最安の設定金額となります。更に上限はベースの1.1倍だから、増額するとしても22,000万円までとなります。



あとニュースのにはこういった事も書かれている。

「多くのマンションは当初の積立金を安くし、段階的に増やす方式をとる。販売業者が目先の負担を低く抑えることで売りやすくしているケースも多い」。

はい、ここですね。根本の問題はココ


30年間の計画において修繕積立金の変更なしにいこうとすれば、【新築分譲時の最初から修繕積立金の月額費用を20,000円にしておけばいい】という事になります。



新築マンションを検討されている方は、今の基準では将来絶対に修繕積立金は上がりますので、そうなるものだという認識で月々の支払いは検討してくださいね。


あとはマンション・ディベロッパーがどういった設定にしてくるのか?ですね。最近はマシになってきているとはいえ、まだまだ当初の修繕積立金はかなり低く抑えているのが現状。
キチンとベース額で設定するのか、ベース額が低くなるようにそれとも長期修繕積立金の金額をワザと安く抑えたりとか・・・・・

大規模修繕工事を行う会社との絡みもできてきますので、どうなっていくのかチェックが必要になります。

ページの上部へ